【頭の整理】水素市場を太陽光市場の過去~現在を元に考察

水素やアンモニアなどのキーワードで色んな関連記事が毎日、ネットで出てくる。

例えば
◆「水素社会」の到来と事業機会 市場は2030年に30倍に
https://www.projectdesign.jp/202101/new-business-in-corona/008789.php

日本政府は、2017年12月に世界初の水素に関する国家戦略「水素基本戦略」を、2019年には「水素・燃料電池戦略ロードマップ」を策定。水素利活用の拡大に向けた技術開発や、水素アプリケーションの普及支援や環境整備を推進している。
具体的な目標としては、2030年までに燃料電池自動車(FCV)は80万台(現在は3800台)、水素ステーションは900ヵ所(同157ヵ所)、家庭用燃料電池エネファーム」は530万台(同33万台)の普及を目指すとしている。
一方、水素エネルギー利用の大きな課題は、コストの高さだ。水素基本戦略では、現在
1ノルマルリューベ100円のコストを2030年に30円、将来的に20円まで低減し、ガソリンやLNGと遜色のない価格を実現することを目指し、水素利用の促進に加えて、安価な製造方法の開発や大量製造・輸送のためのサプライチェーンの構築を進めていく。

 

こんな夢物語のようなシナリオが実現するのだろうか? 
太陽光発電市場を事例にして考えてみた。

①2003年と2006年の太陽電池世界市場シェアのデータが下記URLにある。
 http://www2.meijo-u.ac.jp/~onishi/posw8/sheanosuii.html
2003年はシャープが世界一で26.6%のシェアを保有していた。
しかし、わずか4年後の2007年には、シャープは2位の10.3%に陥落し、ドイツのQ-Cellsが10.7%でトップ、そして3位は中国のサンテック10.0%、4位にアメリカのFirst Solarと
海外勢に見劣りするようになった。

 

②2011年時点でのNEDO資料では2020年に発電コスト14円/kWh目標、2030年に

 7円/kWh目標だった
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/npu/policy09/pdf/20111108/siryo3-1.pdf

 

③昨年11月の資源エネルギー資料では 10kW以上の事業用太陽光では12~13円と

 達成している
https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/063_01_00.pdf

 

④しかし海外の発電コスト改善スピードと比べると見劣りし、インド、中国、欧州

 などの2~4倍で、国際競争力は低い
http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/renewable_energy/stage2/contents/column0210.html

 

 その結果、国内市場の減少傾向に歯止めが止まってない。

⑤20/10/8 富士経済)太陽光発電システム、FIT依存から自家消費型へ

 自家消費型PVシステムの国内市場は2030年に6277億円と予測した。太陽電池の世界市場は2030年に4兆4580億円を見込む。 太陽電池の国内市場は2019年度(4~3月)の3059億円に対し、2030年度は1453億円と半減する予測。
https://eetimes.jp/ee/articles/2010/07/news032.html

 

 水素も同じ轍を踏むことにならないか?? なる可能性が高いと思える・・・

⑥20/9/10 欧州連合の水素戦略と日本への影響
http://www.econ.kyoto-u.ac.jp/renewable_energy/stage2/contents/column0201.html

 

 以上