年末から出ている日野自動車のエンジン認証遅れ問題の記事を整理してみた。
株主では無いが・・・
①20/12/23 日野自、北米2工場の生産を停止 エンジン認証の取得に遅れ
https://www.nikkei.com/article/DGXZASFL23HEU_T21C20A2000000/
②20/12/24 日野が北米で2021年9月末まで車両生産停止、エンジンの認証遅れで
https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/2012/24/news054.html
③21/1/27 日野自動車 エンジンが米規制基準に届かず140億円特別損失計上
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210127/k10012836111000.html
→基準をクリアできなかった具体的な内容は明らかにしていません
④21/1/27 決算説明資料
https://www.hino.co.jp/corp/for_investors/financial_results/assets/67589ac7e3fdbcd2d70947d912fe77b3.pdf
→P3 北米は19/4-12で14099台(過去最高)に対し、20/4-12で7481台(▲46.9%)
減少率では地域別で最悪(日本は▲13.7%、アジアは▲37.9%)
P4 より細かな国別ではインドネシアが▲64.6%
⑤21/2/3 日野自動車、4万台リコール トラックエンジンに不具合
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021020300821&g=eco
→この記事では制御プログラムが不適切でターボチャージャーが故障しても
警告灯が点灯しない
⑥21/2/17 コベルコ建機、米油圧ショベル工場の生産停止 日野自エンジンの
認識取得遅れで
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021021701008&g=eco
https://www.kobelcocm-global.com/jp/news/2021/210217.html
→認証取得が遅れており供給の目途が立たないとの表現のみ
現地生産機の7機種が生産停止対象で5/1よりエンジン供給再開されるまで停止
【考察】
1)1/27の決算報告後にも⑤、⑥の記事が出ておりドミノ倒し状態なのに、日野
自動車のホームページのニュース2021年2月を見に行っても何の記述もない。
*12/23の北米工場停止の説明資料はある。2019年度実績はグローバル18万台のうち、 北米は1.7万台で10%弱
https://www.hino.co.jp/corp/for_investors/disclosure/当社北米工場の生産停止について.pdf
2)④だけは制御プログラムが不適切との文言開示があるだけで、原因は現時点では分からない
3)ただ、20/8/3 東洋経済の記事で日野自動車、海外の2市場を一段と責める理由という記事があり、外部環境変化に関する説明がある。
https://toyokeizai.net/articles/-/366346
★上記記事を引用するとインドネシアの台数大幅減の原因は理解できた。
A)インドネシアではコロナでインフラ関係の予算が後回しになり物流事業者の車両
買い替えが先送り。中国勢の脅威は、それほど感じてない(インドネシアは日野と
三菱ふそう、いすずの3社寡占、タイは日野といすずで9割)。品質や性能、価格、
サポート体制を評価してくれているので
★一方、北米はシェアアップを目指して、従来の中型から大型のカテゴリーまで広げ
ようとしたことが伺える。
この過程で認証に必要な内容の理解不足があったのか?
それとも技術的な難易度が中型に比べて格段に高かったのか?
それともコロナで調達スケジュールなどが大幅に遅延したのか?
今後も注視したい。
B)北米は最大手のフレイトライヤーやパッカー(ブランド名はケンワースト、ピータービルト)など強力なライバルが数多くシェアはまだ限られるが、ディーラーへのアンケートでは評価・期待が一番高かったとのこと(燃費などの性能が高く、納車後の故障・不具合がもっとも少ないため)。
これまで当社の北米の製品ラインナップは、大きいものでも現地の分類でいうと「中型」だった。そこである程度の存在感を出せてきたので、いよいよクラス8(分類上の最大クラスで車両総重量が15トン以上)と呼ばれる大型のカテゴリーに進出し、該当車種の納入を2019年に開始した。
以上